結論!遮光瓶(透明じゃない器)+リキダスorメネデールが実験開始5日目で最速発根

水でポトスを増やしたいんだけど、最速で根を出させる方法はある?
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- 水挿しで最速でポトスの根を出させる方法
- 早く発根する植物活力剤の商品紹介
- 実験開始から終了までの全パターン写真解説
本記事の信頼性


- ポトス50種以上の栽培歴・コレクター
- グリーンアドバイザー
(公益社団法人日本家庭園芸普及協会) - フラワーショップ経営
本記事を書いている私はポトス50種類以上の栽培歴を持つポトスマニアです。
今回は、“ポトスを水で増やす挿し木!早く根を出す方法【3ヶ月実験結果】”についてご紹介します。
ポトスを水で増やす水挿し!全105日間 約3ヶ月の実験概要
実験目的:ポトスの水挿しで一番早く発根するのはどれか?
実験内容:
透明カップと遮光瓶を使い、葉の濃い品種と薄い品種をそれぞれ5種類
(①水、②水+メネデール、③水+リキダス、④水+HB-101、⑤液肥)で発根させた。
植物活力液の分量:2~3滴/300㎖
水替え間隔:3~4日に1回
置き場所:半日陰
室温:18~25℃
湿度:30~40℃
期間: 2023年2月22日~6月6日までの105日間 約3ヶ月
2種類のポトス
- 葉色が濃い品種・・・テルノアマゾン
- 葉色が薄い品種・・・ライムポトス
遮光瓶 容量300㎖
- 水
- 水+メネデール(植物活力液)
- 水+リキダス(植物活力液)
- 水+HB-101(植物活力液)
- 液肥
透明カップ 容量430㎖のため水量を遮光瓶に合わせ300㎖に調整
- 水
- 水+メネデール(植物活力液)
- 水+リキダス(植物活力液)
- 水+HB-101(植物活力液)
- 液肥
結果 遮光瓶(透明じゃない器)で【水+植物活力液】が最速発根!葉の濃淡による違いは無し
ポトスを水で増やしたい場合、最速(実験開始5日目)で発根するのは、遮光瓶(透明じゃない器)にて水+植物活力液(メネデール、リキダス、HB-101)です。
個人的には【遮光瓶+リキダス】か【遮光瓶+メネデール】がおすすめ!
また、葉色の濃さ(濃い品種と薄い品種)による発根の違い(早い・遅い、強い・弱い)はありませんでした。
葉色(品種) | 濃い(テルノアマゾン) | 薄い(ライム) |
遮光瓶 | 1.~4.(5.液肥を除く全て) | |
透明カップ | 2. 水+メネデール | 水のみ |
※表中の1.~5.とは以下
- 水
- 水+メネデール(植物活力液)
- 水+リキダス(植物活力液)
- 水+HB-101(植物活力液)
- 液肥
厳密に言えば、一番最初に発根したのは葉色の濃い品種(テルノアマゾン)でしたが、葉色の薄い品種(ライム)との間に大きな発根の違いは見られませんでした。
葉色が濃い品種(テルノアマゾン)、薄い品種(ライム)とも、遮光瓶では5.液肥を除き、1.~4.の全てでよく発根しています。
透明カップでは、葉色が濃い品種(テルノアマゾン)は2.水+メネデールでよく発根。
ただ、なぜか葉色が薄い品種(ライム)では、水のみのケースが最もよく発根しました。
遮光瓶(葉色が濃い品種:テルノアマゾン)


透明カップ(葉色が濃い品種:テルノアマゾン)


遮光瓶(葉色が薄い品種:ライム)


透明カップ(葉色が薄い品種:ライム)


根は光を嫌う
今回の実験で明確な差が現れた点は、遮光瓶を使用した方が透明カップよりも、根が多く出たこと。
具体的には、遮光瓶の方が主根から多くの側根(白い細い根)が出ています。
以下は、透明カップと遮光瓶の中身は水だけ、葉色の濃い品種(テルノアマゾン)と薄い品種(ライム)それぞれを発根させた結果、遮光瓶の方が、主根と側根の量が断然多いことが分かります。




なぜ遮光瓶なのか?
遮光瓶を使用した理由は、根は光を嫌うという説があるためです。
多くの植物の根は光を嫌う
引用元:(考察)透明鉢の観葉植物はおすすめか?
今回「アンスリウムを透明鉢で育てても良いのか?」という問い合わせをいただきました。
これについて当園としては、「何を目的にするかで回答が変わる」と回答しております。
なぜかというと、一部の植物を除き基本的に「根は光を嫌う習性がある」ためです。
今回行った実験により、やはり根は光に当たらない方がよく成長することが判明しました。
そして、水だけよりも【水+植物活力液】の方が早く発根!
3種類の植物活力液(メネデール、HB-101、リキダス)を使用しました。
どの植物活力液でも十分に発根します。
植物活力液 | 効果 | 成分 |
メネデール | 太い主根が出る | 二価鉄 |
リキダス | 硬めのしっかりした側根が出る | コリン、フルボ酸、アミノ酸 |
HB-101 | 白く柔らかい複数の側根が出る | スギ・ヒノキ・マツ・オオバコのエキス |
日別経過記録概要
- 実験開始5日目で遮光瓶+活力液【メネデール・リキダス・HB-101】【遮光瓶+液肥】、透明カップ+活力液【メネデール・HB-101】でわずかに主根が発根
- 実験開始2週間で全ケースの主根が発根する
- 実験開始3週間で主根がしっかり伸びる
- 実験開始約1ヶ月で側根が出る
以下の表は、主根が出た日付です。
遮光瓶
日付 | 水 | メネデール | リキダス | HB-101 | 液肥 |
2/22 | × | × | × | × | × |
2/23 | × | × | × | × | × |
2/25 | × | × | × | × | × |
2/27 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
3/3 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
透明カップ
日付 | 水 | メネデール | リキダス | HB-101 | 液肥 |
2/22 | × | × | × | × | × |
2/23 | × | × | × | × | × |
2/25 | × | × | × | × | × |
2/27 | × | 〇 | × | 〇 | × |
3/3 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
- 0日目(2/22) ポトスの水挿し実験スタート
- 5日目(2/27) 遮光瓶+活力液【メネデール・リキダス・HB-101】【遮光瓶+液肥】、透明カップ+活力液【メネデール・HB-101】でわずかに主根が発根
- 10日目(3/3) 差はあるが全ケースで主根が発根
- 16日目(3/9) 【遮光瓶+水】もグンと主根が発根した
- 21日目(3/14) 全ケースで主根がしっかり伸びる
- 30日目(3/23) 遮光瓶にて側根が出始める
- 36日目(3/29) 透明カップでも側根が出始める
- 43日目(4/5) 遮光瓶と透明カップで根の出方に差が見える
- 53日目(4/15) 遮光瓶と透明カップで根に顕著な差が出る
- 87日目(5/19) 遮光瓶での根が旺盛
- 104日目(6/6) 実験終了
※以下、105日間の記録のうち、目立った変化のある日付のみ紹介していきます。
実験開始0日目 ポトスの水挿し実験スタート(2023年2月22日)
透明カップと遮光瓶、それぞれ2種類のポトスを5パターンずつ実験開始です。






実験開始5日目 メネデールが最速!わずかに主根が出始める(2023年2月27日)
遮光瓶+活力液【メネデール・リキダス・HB-101】、液肥、【透明カップ+メネデール】、【透明カップ+HB-101】のみわずかに主根が発根しました。
遮光瓶
水
残念ながら、水だけでは一切根が出ていません。


メネデール
わずかに葉色の濃い品種(テルノアマゾン)から、白い主根が出ました。


リキダス
メネデールよりもちょっとだけ長く、葉色の濃い品種(テルノアマゾン)から白い主根が出ました。


HB-101
分かりにくいですが、右側の茎からちょこっと白い主根が出ています。


液肥
こちらも分かりにくいですが、左の茎からちょっとだけ白い主根が出ています。


透明カップ
水
水だけでは根は出ず。


メネデール
透明カップでは、唯一メネデールだけ白い主根が出ました。


リキダス
根は出ず。


HB-101
わずかに白い主根が出る。


液肥
根は出ず。


実験開始10日目 全パターンで主根が出始める(2023年3月3日)
とりあえず全パターンで主根が出始めました。
しかし、水だけだと発根がとても遅いことが判明。
遮光瓶
水
目を凝らしてやっと見える程度ですが、一応発根しています。


メネデール
メネデールは順調に出ています。


リキダス
リキダスは白い主根が急に伸びました。


HB-101
HB-101もメネデール同様の白い主根の伸び。


液肥
液肥も白い主根がちゃんと出ています。


透明カップ
水
微妙に白い主根が出始めていますが、ほぼ出ていないと言っても過言ではありません。


メネデール
水だけと比較すると、よく白い主根が伸びていますね。


リキダス
少し見づらいですが、気根の先から白い主根が出ています。


HB-101
短いですが、白い主根が出ています。


液肥
こちらも短いですが、白い主根が出ています。


実験開始16日目 (2023年3月9日)
遮光瓶
水
約1週間前は、全くといって良いほど白い主根が出ていませんでしたが、急にグンと出てきました。


メネデール
今まで順調に発根したと思っていましたが、それから伸びません。


リキダス
リキダスは根はやや細い印象も、しっかりと伸びてきています。


HB-101
リキダスほどではありませんが、順調に白い主根が伸びています。


液肥
液肥では、硬そうなしっかりとした主根が出ています。


透明カップ
水
透明カップの方でも、やっとまともな根が出てきました。


メネデール
遮光瓶の方と比較して、透明カップの方は根がたくさん伸びています。


リキダス
遮光瓶の方と比較すると、発根している根の数も少ない


HB-101
太めの白い主根が何本も出ています。


液肥
遮光瓶の方よりも根がたくさん出ています。


実験開始21日目 全てのケースで主根がしっかり伸びる(2023年3月14日)
実験開始から約3週間が経過しました。
透明カップでも遮光瓶でも全てのケースにおいて、主根が伸びてきました。
しかし、透明カップよりも遮光瓶の方が優れている?はずなのに、遮光瓶(水だけ、水+メネデール)の主根はイマイチ伸びていません。
遮光瓶
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


実験開始30日目 遮光瓶にて側根が出始める(2023年3月23日)
水挿しスタートから1ヶ月、遮光瓶の方で主根と側根の両方が出ました。
主根に白く小さなポツポツが見えますが、これが側根の出始めです。


遮光瓶
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


実験開始36日目 透明カップでも側根が出始める(2023年3月29日)
いよいよ、透明カップの方でも側根が出るようになってきました。
遮光瓶
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


実験開始43日目 遮光瓶と透明カップで根の出方に差が出る(2023年4月5日)
【遮光瓶+リキダス】【遮光瓶+HB-101】で、多くの側根が出ています。
遮光瓶
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


実験開始53日目 遮光瓶と透明カップで根に顕著な差が出る(2023年4月15日)
実験開始から2ヶ月弱が経過しました。
透明カップでも十分発根はしているのですが、遮光瓶の方は側根が出ていて、明らかに根の量で違いが出てきました。
遮光瓶
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


実験開始87日目 遮光瓶での根が旺盛(2023年5月19日)
実験開始から約3ヶ月が経過しました。
どのケースでも発根していますが、透明カップと遮光瓶では、根の成長に大きな違いが出ました。
遮光瓶
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ
水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


実験開始104日目 実験終了(2023年6月6日)
遮光瓶(葉色が濃い品種:テルノアマゾン)


水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ(葉色が濃い品種:テルノアマゾン)


水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


遮光瓶(葉色が薄い品種:ライム)


水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


透明カップ(葉色が薄い品種:ライム)


水


メネデール


リキダス


HB-101


液肥


まとめ
今回は、ポトスを水で増やす挿し木(水挿し)について紹介しました。
ポイントをおさらい
結論!遮光瓶(透明じゃない器)+リキダスorメネデールが実験開始5日目で最速発根
個人的には【遮光瓶+リキダス】か【遮光瓶+メネデール】がおすすめ!
- 実験開始5日目で遮光瓶+活力液【メネデール・リキダス・HB-101】【遮光瓶+液肥】、透明カップ+活力液【メネデール・HB-101】でわずかに主根が発根
- 実験開始2週間で全ケースの主根が発根する
- 実験開始3週間で主根がしっかり伸びる
- 実験開始約1ヶ月で側根が出る
ポトスは水でも増やせますが、一方、土で増やす方法もあります。
土で増やす方法については以下を参考にしてみてください。

