
私はポトスの歴史について常々古い文献をあたり調べているのですが、
最近、ポトスの和名である“黄金葛”と名付けたのが、三好学であることが分かりました。
三好学とは、植物学者で牧野富太郎と共に東京大学で研究していた人です。
また、オウゴンカズラではなく、正しくは『コガネカヅラ』と呼んだことも分かりました。
写真2に、“コガ子カヅラ”とふりがなが振ってありますが、当時は
干支と同じようにネは「子」と表記しました。
で、
なんでそんなことが分かるのか?というと、
三好学本人が明治41年(1908年)に出版した著書『印度馬来熱帯植物竒觀』に記しているからです。
この本には「明治39年(1906年)、官命によって東南アジアに渡り、色んな珍しい植物を採取して横浜に帰って来た。
まだ和名が付いてない植物には、その特徴を反映した名前を私が命名した」という旨が書かれています。
三好学はポトスについて、「殊に黄金葛は葉に黄色の斑紋ありて甚だ美なり」と述べています(写真3)
この本からわかることはまだあって、ポトスが日本に渡来したのは明治中期と言われてきました。
しかし、三好学が東南アジアに行った明治39年は明治“後期”であり、明治中期に渡来したという説は誤りであることも判明しました。
まとめると、
・三好学が黄金葛と命名
・読みはコガネカヅラ
・ポトスは明治39年(1906年)横浜に渡来した可能性
・明治中期ではなく明治後期
1880年、リンデンとアンドレがベルギーにて、私たちが親しんでいるポトスという植物を世に発表しました。
それから26年後の1906年に日本に渡来したとすると、
三好学がことさらその美しさに魅了されてから今年でちょうど120年。
ポトスには浪漫があります。