ポトスの葉水、霧吹きするタイミングがわかりません。いつやるのが効果的でしょうか?
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- 葉水のメリットと効果
- 葉水のタイミング
- 葉水におすすめの霧吹き
本記事の信頼性
- ポトス50種以上の栽培歴・コレクター
- グリーンアドバイザー
(公益社団法人日本家庭園芸普及協会) - フラワーショップ経営
本記事を書いている私はポトス50種類以上の栽培歴を持つポトスマニアです。
YouTubeなどを見ていると、観葉植物には霧吹きが必須!などと言われています。
しかし、なぜやった方が良いのか?そして効果はあるのか?
など初心者には分からないことも多いです。
そのため、“ポトスの葉水|霧吹きする理由と効果!タイミングはいつ?”についてご紹介します。
葉水(霧吹き)をした方が良い理由と効果
- 保湿効果(ほしつこうか)
- 洗浄効果(せんじょうこうか)
- 蒸散促進(じょうさんそくしん)
- 病害虫予防(びょうがいちゅうよぼう)
保湿効果(ほしつこうか)
葉水(霧吹き)をすることで、湿度が高まり葉に潤いを与えることができます。
原生地の環境に近づけることで、生育が安定します。
ポトスは熱帯・亜熱帯雨林の樹木に着生したり、岩や地面を這って生きています。
熱帯・亜熱帯雨林気候の特徴は高温多湿!年平均気温20℃以上、年湿度70%以上、年雨量が2,000mm以上と蒸し暑い気候です。
自然界では自生地の気温や霧、雨によってそれぞれ維持されていますが、これらを日本の家庭で再現する場合、湿度に関しては霧吹きや加湿器をする必要があります。
熱帯・亜熱帯雨林気候(年平均) | 自然界 | 室内の再現方法 |
温度20℃以上 | 外気温 | エアコン・園芸用ヒーター |
湿度70%以上 | 霧 | 霧吹き・加湿器 |
水量2,000mm以上 | 雨・スコール | 水やり |
葉水(霧吹き)をしないとどうなる?
葉水(霧吹き)をしないと、葉が硬く、小さくなる傾向があります。
“硬い”という表現が難しいのですが、潤いがなく、パサついて締まったイメージです。
あまり気が付かないかもしれませんが、葉の内側から保湿が足りているポトスの葉は、触ると羽毛のように柔らかく、ふんわりしています。
洗浄効果(せんじょうこうか)
葉水(霧吹き)をすることで、葉に付着した汚れを洗い流すことができます。
やはり汚れを放置しておくと、病害虫発生の原因にもなりかねません。
汚れに関しては、水で濡らしたティッシュやウエットティッシュで直接拭いても良いのですが、
1枚1枚拭くのが面倒くさいのと、場合によっては傷を付けてしまう可能性があります。
そのため、葉水(霧吹き)で一気に汚れを落とした方が効率的です。
蒸散促進(じょうさんそくしん)
植物は生きる上で、体内の水分を水蒸気として葉や茎、花や果実などから外へ放出します。
何のためにするのか?というと、体温調節(冷却効果)や放出時に起こる細胞内の浸透圧を利用して、根から水を吸い上げるためです。
当然、水だけでなく土壌に含まれる窒素、リン酸、カリなどの肥料成分の他、カルシウム、マグネシウム等のミネラルも一緒に吸い上げられるため、蒸散は成長に欠かせない生理現象です。
基本的に水やりをしていれば、勝手に蒸散するため敢えて葉水(霧吹き)をして促進させる必要はありません。
しかし、湿度が低いと蒸散は抑えられるため、冬場などに意図的に葉水(霧吹き)をすることで、蒸散促進できます。
リフレッシュさせてあげたいときに霧吹きをしてあげると良いです。
病害虫予防(びょうがいちゅうよぼう)
葉水(霧吹き)は病害虫、とくにハダニ予防に効果があるといわれています。
しかし、個人的な感覚では永続的な効果はありません。
確かに、高温乾燥を好むハダニにとって湿っている葉は苦手です。
ですが、基本的にポトスは他の観葉植物と比較すると、ハダニ被害に遭うことは少ないです。
むしろ、コナカイガラムシ被害の方が圧倒的に多いので、コナカイガラムシ予防として葉水(霧吹き)をする習慣を付けると良いです。
葉水(霧吹き)のタイミングはいつ?
葉水(霧吹き)のタイミングは、最低温度12℃以上ある午前中です。
なぜかというと、基本的に植物は日中は葉にある気孔(きこう)を開けているのに対し、夜間は閉じているからです。
開いている日中に葉水(霧吹き)をした方が吸収しやすいわけです。
ちなみに、最低温度が11℃以下や夜間に葉水(霧吹き)をすると、吸収力が弱いため水分過多になり、葉にシミが残ることがあります。
もちろん、ヒーターや植物育成ライトなどを使用し、夜間でも日中と同じ状況を再現できれば良いですが、
葉水(霧吹き)は日中に行うことをおすすめします。
夜間の霧吹きに関する実験結果は>>冬の低温下!霧吹きにより葉に黒い斑点、シミは出るのか?
葉水(霧吹き)はどこにやる?
葉水(霧吹き)をする場所ですが、葉の裏側にやった方が表側より吸収率が良いです。
なぜかというと、葉にある気孔(きこう)は表側よりも裏側に多くあるからです。
これは、もし葉の表側に気孔が多いと、どうしても太陽光が直接当たるため体内温度が上昇し、蒸散量も増えてしまいます。
すると日中は気孔を閉じていなければなりません。
しかし、気孔を開けなければ蒸散を行うことができません。
これに対し、葉の裏側であれば日陰になるため、体内温度も上昇し続けることは無くなります。
ですので、葉水(霧吹き)は葉の裏側に向かって行って下さい。
ポトスの葉水におすすめの霧吹き
私が使用しているスプレーはFineミストスプレー350mlです。
ノズルを1回引くだけで超極細ミストを均一に噴射できます。最大飛距離70㎝。
粒子が細かいミストによって、葉の中にダイレクトに吸収させることができます。
ちなみに同じスプレーに色々なショップがオリジナルロゴを入れて販売していますが、
機能は同じです。