ポトスの語源と由来を教えてください。
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
- ポトスの語源
- ポトスの由来
本記事の信頼性
- ポトス50種以上の栽培歴・コレクター
- グリーンアドバイザー
(公益社団法人日本家庭園芸普及協会) - フラワーショップ経営
本記事を書いている私はポトス50種類以上の栽培歴を持つポトスマニアです。
❛ポトス❜という名前はあまり植物に詳しくない人でも、見たり聞いたりしたことがあると思います。
しかし❛ポトス❜の語源や由来までは知らな人も多いのではないでしょうか?
ここでは“ポトスの語源と由来”についてご紹介します。
ポトスの語源
属名であるポトスの語源は、ギリシャ神話に登場する“欲望の神”Pothos(ギリシャ語 Πόθος)です。
古代ギリシア哲学者であるプラントの書『クラテュロス (対話篇)』によると、
Pothosという名前は、あるところ(pothi)にあってここには無いことから「憧れ、惜しさ」を意味する
とあります。
欲望の神POTHOSとは
Pothosとはギリシャ神話に登場する神々のうち、愛や欲望に関連する翼のある神々の一人。
具体的にいうと、愛や欲望に関連するアフロディーテという古代ギリシャ女神の従者の神々の一人です。
ちなみに男性です。
実際に絵画や彫刻に残されている欲望の神Pothosには、ちゃんと翼があります。
POTHOS(ポトス)は、性的な憧れ、憧れ、欲望の神でした。彼はエロテスとして知られる翼のある愛の神の一人でした。後期の古典作家は彼を、愛の多彩な情熱を表すゼピュロス(西風)とアイリス(虹)の息子として描写しています。
3人のエロテス、ポトス、ヒメロス、エロスは、ギリシャの花瓶の絵に一緒に描かれることがよくありました。右の画像では、ポトスがカップから牛に乗る乙女エウロパに欲望のエッセンスを振りかけます。
>>有翼の神ポトス
植物のポトスが「ポトス」と命名された由来
実は、私たちが“ポトス”だと思っている植物は、本物のポトスではありません。
以下は本物のポトス属のポトス・スカンデンス(Pothos scandens)です。
では、なぜ植物のポトスが「ポトス」と名付けられたのか?というと、
ポイントは“翼”です。
まず、植物の方から説明すると、本物のポトス属のポトスの特徴は1枚の葉が2つに分かれており、その様子が翼に見えます。
この翼のある様子を有翼の神、ポトスになぞらえたことが命名の由来です。
欲望の神ポトス | 翼のある神 |
ポトス属のポトス | 葉の様子が翼にみえる |
私たちにたいへん親しみある“ポトス”にはこのような語源と由来があります。
では、なぜ私たちが“ポトス”だと思っている植物は、本物のポトスではないのか?